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旧天城トンネル(天城山隧道)の見どころを解説!周辺スポットも紹介

旧天城トンネルは、国の重要文化財にも指定されている切り出した石で作られた日本最長のトンネル。周辺の原生林と苔むした入口はまるで映画やアニメのようで、幻想的な景色が見られると人気の観光スポットです。今回はそんな旧天城トンネルの歴史やおすすめポイント、アクセス情報などを紹介します!

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アイキャッチ画像出典:PIXTA

旧天城トンネルとは?

旧天城トンネルの外観

出典:PIXTA

旧天城トンネル(天城山隧道)は、切り石で作られたアーチ状の形と、周辺の苔むした幻想的な雰囲気が特徴のトンネルです。

石造りのトンネルとしては国内最長(445.5m)で、トンネルの入口にある装飾も中の壁面も全て切り石で作られる「切り石巻き工法」で作られています。

 

旧天城トンネルという呼び名は通称で、正式には天城山隧道。伊豆半島を南北に分断する天城山は当時の人々にとって交通の難所として知られており、この天城山を越えることを小説や歌でもよく知られる「天城越え」と言います。

この交通の難所の通行を容易にした旧天城トンネルは多くの人の行き来を支え、伊豆南部の発展に寄与した貴重な歴史的背景を持つ国の重要文化財です。

トンネル建設の歴史

旧天城トンネルの文化財についての石碑

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伊豆半島を北と南に分ける天城山は交通の大きな妨げとして問題視されており、総工費10万3016円44銭1厘(今の価値で約20億)という多額の費用を投じてトンネルが作られることが決定しました。

1900年(明治33)に起工し、1904年(明治37)に竣工。約5年の長い建築期間をかけ1905年(明治38)開通。これにより交通の難所は解消され、多くの人が天城山の南北を行き来できるようになりました。

 

それから100年近くの年月が経過し、1998年(平成10)に国の登録有形文化財に登録。その後の2001年(平成13年)には道路トンネルとしては初めて国の重要文化財に指定されました。

1970年(昭和45)に旧天城トンネルの南側に全長約800mの新天城トンネルが完成してからは、交通の要としての役割を終えて今では観光スポットとして親しまれています。

道としても通行可能

新天城トンネルの開通で役目を終えてからも、その頑丈な造りから120年経過した今でも使用されていて、クルマでも通行が可能。

ただし当時クルマは珍しい存在だったので道はかなり狭め。クルマで訪れる人も多いですが、トンネル内でのすれ違いはできず譲り合って通過することになるので十分注意しましょう!

旧天城トンネルのおすすめポイント!

『伊豆の踊子』ゆかちの地

旧天城トンネルにある伊豆の踊子の石碑

出典:PIXTA

旧天城トンネルは川端康成によって書かれた小説『伊豆の踊り子』ゆかりのトンネルで、その小説を元にした映画などでもたびたび登場するロケ地となっています。

近くには『伊豆の踊子』の冒頭の1文が書かれた文学碑や、川端康成がこの作品の執筆時に泊まっていた「福田家」があり作品の世界観を体験できます。

踊子が歩いた道を歩いてみたいという観光客も多く、河津七滝から浄蓮の滝までの16.2kmは踊子歩道としてハイキングコースになっています。

真っ暗な道を歩くスリルと幻想的な景色を味わえる

旧天城トンネルの入り口から光が差し込んでいる写真

出典:PIXTA
旧天城トンネルに訪れた際は、徒歩でトンネル内の構造を見ながら歩いてみるのがおすすめ!
全長445.5mもあるので入口からの光は内部全てには届かず、途中真っ暗な中を出口の光を目指して歩く非日常的な体験を味わえます。
また周辺は天城山の豊かな自然と、トンネルの歴史を感じさせる苔が、まるで映画やアニメの世界のような幻想的な雰囲気を作り出しています。

当時の技術力やこだわりを感じられる

旧天城トンネルの要石と看板

出典:PIXTA

真っ暗な中を歩いたり周辺の景色を楽しめるのも魅力ですが、トンネル自体の構造や装飾から当時の職人のこだわりを読み取るというのも旧天城トンネルの楽しみ方の1つ

トンネルの内部を徒歩で通行すれば当時の職人の手によって積まれた、それぞれ違った表情の石をじっくり見ることができます。

特に入口付近は必見ポイント! アーチの中心には北側と南側で若干違った形をしている要石などがあり、細かく見るとそれぞれに違う特徴があることがわかります。

使用されている石も全て自然のものを切り出して作られているので、模様や形状が違っていてじっくり見るほどに手作業の味わいと技術の高さを感じられます。

旧天城トンネルへ行った人のクチコミは?

旧天城トンネル入り口付近の森林

出典:PIXTA

旧天城トンネルへ訪れた方のはどのような印象を受けたのでしょうか? 実際に行った人のクチコミをチェックしてみましょう!

著名な小説や歌の舞台となった天城山隧道、別名旧天城トンネルです。それらの小説や歌のファンである人は、一度は訪れておきたい場所です。歴史的に貴重な文化遺産であると同時に、今も現役のトンネルとして利用されています。とはいえ、あくまで旧道であり、トンネル内は車のすれ違い不可なほか、途中の道も非常に狭く、舗装も部分的にしかされていないので、車で直接行くのはお勧めできません。運転に慣れていてもかなり緊張します。国道である新道沿いに駐車場がありますので、結構な距離がありますが、そこに車を止めて歩いて行くのがいいと思います。なお、トンネルの南側には数台停められる駐車スペースがあり、北側には観光客用のトイレも整備されています。 出典:じゃらん

トンネル内はクルマでも通行が可能ですが、道が細くて未舗装の場所もあるので注意が必要なよう。

旧天城トンネルでは細部まで職人の手によって作られた形跡が見られるので、入口付近の駐車場にクルマを停めて当時の技術をじっくりと見ながら歩くのも良さそうですね!

旧天城トンネルの基本情報・アクセス

住所:静岡県伊豆市湯ヶ島

電話:0558-85-1056(伊豆市観光協会天城支部)

アクセス

【公共交通の場合】伊豆急行「河津」駅より東海バス「修善寺駅」行き乗車−「二階滝」バス停下車、徒歩約35分

【クルマの場合】東名高速道路「沼津」ICより約60分

駐車場:あり/無料

URLhttps://kanko.city.izu.shizuoka.jp/form1.html?pid=2481

「旧天城トンネル」近隣の宿をさがす

旧天城トンネルから行きやすいおすすめスポットを紹介

旧天城トンネルは天城山域の中にあり、周辺には伊豆の雄大な自然を感じられるスポットが点在しています。せっかく行くなら近くのスポットも見て回りたいという人のために、旧天城トンネルとあわせて行きやすい周辺のおすすめスポットを紹介します!

河津七滝(かわづななだる)

河津七滝 蛇滝

出典:PIXTA

旧天城トンネルからクルマで約15分の距離にある河津七滝。近くに点在する7つの滝の総称で、「大滝」「出合滝」「かに滝」「初景滝」「蛇滝」「海老滝」「釜滝」というの7つの滝を見られる観光スポットです。

ちなみに河津では滝を「たき」とは読まず、水が垂れるという意味の「たるみ(垂水)」と読んでいたことから、七滝を「ななだる」と読みます。

全ての滝を見られるハイキングコースはゆっくり回って2時間ほど。伊豆ならではの自然を観察しながら滝の絶景が楽しめる人気のスポットとなっています。自然を満喫したい、体を動かしたいという人に特におすすめです。

住所:静岡県賀茂郡河津町梨本

アクセス

【公共交通の場合】伊豆急行線「河津」駅より東海バス「河津七滝温泉」行き乗車−「河津七滝温泉」バス停下車、徒歩約4分
【クルマの場合】東名高速道路「沼津」ICより約60分
駐車場:あり/無料

URLhttps://kankou.town.kawazu.shizuoka.jp/attraction/143/

「河津七滝」近隣の宿を探す

河津七滝についてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

浄蓮の滝

浄蓮の滝

出典:PIXTA

旧天城トンネルからクルマで約10分の距離にある浄蓮の滝。伊豆半島ジオパークのジオサイト(ジオパーク内の見どころ)の1つで、日本の滝百選にも数えられる名瀑です。

落差25m・幅7mという大きな滝で、伊豆の中でも最大級。直線的な水流と真っ青な滝壺が美しい絶景スポットとなっています。自然が作り出す雄大な景色を堪能したい人におすすめ!

住所:静岡県伊豆市湯ヶ島
電話:0558-85-1125(浄蓮の滝観光センター)
アクセス:
【公共交通の場合】伊豆急行「河津」駅より東海バス「修善寺駅」行き乗車−「浄蓮の滝」バス停下車
【クルマの場合】東名高速道路「沼津」ICより約55分
駐車場:あり/無料
URLhttps://kanko.city.izu.shizuoka.jp/form1.html?pid=2508

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浄蓮の滝についてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

河津バガテル公園

河津バガテル公園のバラの通り道

提供:河津バガテル公園

旧天城トンネルから約25分の距離にある河津バガテル公園。3ヘクタールの広さに約6,000株を超えるバラが植えられた、フランス式庭園を見ることができます

まるで絵画のような美しい風景とバラの香りが楽しめる人気の観光スポットとなっています。ここでしか味わえない非日常体験を求める人におすすめのスポットです。

住所:静岡県賀茂郡河津町峰1073

料金

(4/28~6/30・10/1~11/30)大人1,200円、小中学生400円

(7/1~9/30)大人500円、小中学生200円

(12/1~4/27)大人500円、小中学生200円

※HPに割引券あり

アクセス

【公共交通の場合】伊豆急行「河津」駅よりタクシーで約5分
【クルマの場合】東名高速道路「沼津」ICより約70分
駐車場:あり/無料

URLhttps://bagatelle.co.jp/

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今井浜海岸

きれいな今井浜海岸の写真

出典:PIXTA

旧天城トンネルから約30分の距離にある今井浜海岸。

透き通った青色の海が美しいビーチで、毎年発表される水質調査では令和5年度もAAランクという最高品質を獲得しています。

ビーチ内に岩場があり磯遊びを楽しめることや伊豆でも有数の遠浅のビーチであることから、子供連れでも楽しみやすいスポットとなっています。

住所:静岡県賀茂郡河津町見高158‐5
電話:0558-32-0290(河津町観光協会)

水質:AA(最高ランク)
監視時間:8:30〜16:00 ※海水浴場開設期間のみ

設備:海の家2軒/トイレ2箇所/シャワー各海の家に完備(有料)/レンタル用品あり

アクセス:
【公共交通の場合】伊豆急「今井浜海岸」駅より徒歩2分
【クルマの場合】東名自動車道「沼津」ICより約80分

駐車場:約300台/有料

URLhttps://kankou.town.kawazu.shizuoka.jp/attraction/153/

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今井浜海岸についてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

稲取細野高原

稲取細野高原秋のすすき(10~11月)

旧天城トンネルからクルマで約40分の距離にある稲取細野高原。

ここはユネスコ世界ジオパークに登録されているジオサイトの1つで、天城山の溶岩で形成された台地が長い年月をかけて侵食され取り残された場所となっています。

東京ドーム約26個分の広大な草原が広がっており、秋には一帯が黄金色に染まるすすきの群生を見ることができます。すすきの見頃には「秋のすすきイベント」が開催されます。イベントの詳細はこちらの記事で解説しています!

住所:静岡県賀茂郡東伊豆町稲取

アクセス

【公共交通の場合】伊豆急行「伊豆稲取」駅よりタクシーで約15分
【クルマの場合】東名高速道路「沼津」ICより約90分
駐車場:あり/無料

URLhttps://www.e-izu.org/inatorihosonokougen/

「稲取細野高原」近隣の宿を探す

伊豆のおすすめ宿「稲取赤尾ホテル」

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旧天城トンネルからクルマで40分ほどの距離にある「稲取赤尾ホテル」は太平洋をのぞむ高台に建ち、オーシャンビューの客室や露天風呂、さらに無料で入浴できる7つの貸切風呂が魅力の宿です。

お料理はホテルらしい会席メニューに加え、オープンキッチンで板前が提供するおかわり可能のメイン料理と赤尾ホテルの新提案「ダイニング会席」が楽しめます。

住所:静岡県賀茂郡東伊豆町稲取1050

アクセス

【公共交通の場合】伊豆急行「伊豆稲取」駅より徒歩約17分
【クルマの場合】西湘バイパス「石橋」ICより約90分

URLhttps://www.akao-hotel.co.jp/

赤尾ホテルのプラン一覧はこちら

稲取赤尾ホテルについてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!

幻想的な雰囲気を味わえる旧天城トンネルに行こう!

旧天城トンネルの中から見る木々

出典:PIXTA

旧天城トンネルは、国の重要文化財にも指定されたおすすめの観光スポット!当時の技術も身近に感じられるでしょう。

周囲の自然と約120年前に作られたトンネルの景色は、まるで明治時代にタイムスリップしたかのような非日常体験を味わえます。

伊豆観光の際には、その幻想的な雰囲気を味わいに旧天城トンネルにぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

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※掲載されている情報は最新のものとは限りません。現地にお越しの際には必ず施設の公式サイトもご確認ください。

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IZU HACK編集部

IZU HACK運営&記事編集担当。伊豆の海、B級スポット、秘境、神社・パワースポット巡りに明け暮れる。現地レポートを中心に読者の皆様にわかりやすく、ためになるような記事製作を心掛けています。

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