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堂ヶ島ってどんなところ?
伊豆西海岸でも随一の景勝地として知られる「堂ヶ島(どうがしま)」。堂ヶ島と聞いて、まず頭に思い浮かぶのは上の写真のような景色ではないでしょうか?
こちらは、国指定天然記念物の「天窓洞」です。季節・時間・天候によって、水の色が微妙に変化するそうで、来るたびに違った感動を味わえます。
しかし、堂ヶ島の魅力はここだけではありません!
このような景色や
時間帯によっては、こんな絶景も見られます!
今回はそんな堂ヶ島を実際に訪れた筆者が、見どころや駐車場情報、知っておきたい注意点などを紹介します。
堂ヶ島の見どころ3選
天窓洞から見られる真っ青の海
伊豆半島は2018年に「ユネスコ世界ジオパーク」に認定され、堂ヶ島は主要なジオサイトの1つ。
ジオサイトとはジオパークの見どころのことで、大地の成り立ちや地球の営みを身近に感じられる場所が選定されています。
まずは冒頭でも紹介した、堂ヶ島公園内にある天窓洞へ。
遊覧船やクルージングに乗るのもいいですが、せっかくなので天窓洞の上を歩いてみましょう!
スタート地点は、遊覧船乗り場です。すぐ近くに乗浜海水浴場が見えます。
わかりやすい標識があるので、迷わず進めます。
このような岩の上を歩きます。手すりはないので、足元に注意しましょう。
天窓洞に向かう道すがらに出会う亀岩(かめいわ)。由来は、島の形が亀に似ていることから名付けられたのだそう。
こちらは、亀岩に対面している蛇島(じゃしま)。島の形ではなく、地層の模様から名づけられたそう。
写真にある白い縞模様の地層は、海底火山の噴火によって火山灰や軽石が海底に降り積もり、海流の侵食によって形成されたもの。
それが本州との衝突で海底から隆起し、現在の姿になったそうです。こういった海底火山の痕跡を見られるのも、堂ヶ島ならでは。
亀岩を通りすぎ、さらに上へ。
階段を上がれば上がるほど、絶景が視界に飛び込んできます。さらに歩いていくと……。
反対側の海岸が見えてきました。海の中に浮かぶ1本道は、「三四郎島のトンボロ」という現象。時間に限りのある珍しい現象なので、すぐにでも行きたいところですが、はやる気持ちをを抑えて、まずは目的の天窓洞を目指します。
こちらが天窓洞です。周囲は柵で囲まれているので、それさえ越えなければ安全。この下を遊覧船やクルージングで通ります。
この絶景は、遊覧船に乗らないと見ることができません。筆者もこの日は見ることができませんでした。
※荒天時は欠航となります。「堂ヶ島マリン」の運行状況確認は、当日の朝8時15分以降に公式HPをご確認ください。
三四郎島のトンボロ現象
続いて先ほど通った海の中の1本道、「三四郎島のトンボロ現象」を見に行ってみましょう。
三四郎島のトンボロ現象は、干潮時になると沖にある三四郎島(象島、中の島、高島)と対岸の間に道ができる、日本でも大変珍しい現象なんですよ!
堂ヶ島のトンボロは、潮位が30㎝以下(表内黄色)の日に歩いて渡れる可能性が高くなります。日中に道が現れるのは2月~9月にかけて。干潮時刻の前後1時間程です。(西伊豆町堂ヶ島温泉郷)
訪れたのは2019年の4月。例年3月辺りから9月にかけて、日中に大きく潮が引くタイミングで出てくるそうです。
ちょうどベストタイミングでたどり着きました。手前側と奥の方で石の色が違いますよね。この道が、海に沈んでいた証拠です。
左右どちらを見ても海。
海藻や藻などで、足場はかなりすべりやすくなっています。
これも海底火山の痕跡でしょうか。
小さいカニさんを発見。
三四郎島には、実際に歩いて上陸できます。ただ戻るタイミングを逃してしまうと……。
道が海に閉ざされてしまい、島から出られなくなってしまうのでご注意ください!
三四郎島の伝説
源頼朝の家臣であった、伊豆の三四郎にちなんで名づけられた三四郎島。
島に隠れ住んでいた三四郎の世話をしていた小雪という娘が、頼朝の決起を早く伝えようと潮が満ちているときに島へ渡ろうとして波に呑まれてしまった……という悲しい伝説が残っています。
夕日とのコラボレーション
青々しい駿河湾に浮かぶのは、白い岩肌に緑の木々が生い茂る島々。”伊豆の松島”とも称されるのも、納得のいく景勝地でした。
また堂ヶ島のある西伊豆町は、国内でもとくに夕日が美しいことで知られています。見頃は空気が澄んで乾燥している、10月~3月の上旬ごろのよう。
堂ヶ島へのアクセスと駐車場情報
電車・バス・船でのアクセス
・伊豆急行「伊豆急下田」駅より東海バス「堂ヶ島」行き乗車−「堂ヶ島」バス停下車(約60分)
・伊豆箱根鉄道「修善寺」駅より東海バス「松崎」行き乗車−「堂ヶ島」バス停下車(約90分)
・清水港よりエスパルスドリームフェリー乗船−「土肥」下船(約65分)−「土肥」より車で約30分
堂ヶ島公園の駐車場
遊覧船の乗り場に近いのが、「堂ヶ島公園無料駐車場」。7~8台ほど駐車できます。
また少し離れたところに、「堂ヶ島 町営無料駐車場」があります。こちらは15台前後駐車できる。
※「堂ヶ島マリン」のクルーズ&遊覧船を利用される場合は、サンセットプラザ堂ヶ島と共同の無料駐車場(500 台収容)があります。詳細はこちら。
三四郎島のトンボロ現象近くの駐車場
「堂ヶ島瀬浜海岸無料駐車場」が、トンボロに近い駐車場です。ただ駐車できるのは7台なので、トップシーズンだと満車になりやすいかもしれません。
また少し離れたところに「堂ヶ島無料駐車帯」があります。こちらも7台駐車できるようで、白い枠線が引かれています。
堂ヶ島観光で立ち寄りたい周辺のおすすめスポット9選
堂ヶ島観光へ訪れた際には、ぜひ立ち寄りたい周辺の観光スポットを9ヶ所紹介します!
堂ヶ島マリン
堂ヶ島から徒歩で約2分の距離にある「堂ヶ島マリン」。ここでは堂ヶ島周辺を巡る遊覧船に乗ることができます。
堂ヶ島を代表する天窓洞の真っ青な海の景色もこのクルージングで見られます。
クルージングのコースは3種類で、洞窟を目指すスリルが味わえる「洞くつめぐりコース」、堂ヶ島海岸沿いの景色が楽しめる「プレミアムクルーズ」、ジオサイトの珍しい景色を見て回れる「ジオサイトクルーズ」があります。
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2060
運行時間:
【洞くつめぐり】9:00〜16:30 ※15~20分で不定期に随時運航
【プレミアムクルーズ】(土曜・祭日)11:00、12:00、13:00、14:00(日曜)11:00、12:00、14:00 ※所要時間30分
【ジオサイトクルーズ】(毎週日曜)13:00〜 ※所要時間30分
※季節や天候によって若干の変更あり
料金:
【洞くつめぐり】大人1,500円、子供750円
【プレミアムクルーズ】大人2,000円、子供1,000円
【ジオサイトクルーズ】大人2,200円、子供1,100円
沢田公園露天風呂
堂ヶ島から徒歩約13分の距離にある「沢田公園露天風呂」。堂ヶ島の絶景を見ながら入れる露天風呂です。
目の前は断崖絶壁で、スリルと絶景を楽しめる堂ヶ島観光の人気スポットとなっています。水平線に沈む夕陽を観賞できる時間帯は特におすすめです!
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2817-1
料金:(12才以上)600円(6才以上12才未満)200円
営業時間:(3月〜5月、9月)9:00〜19:00(6月〜8月)9:00〜20:00(10月〜2月)9:00〜18:00
※最終受付は終了の30分前
定休日:毎週水曜日
※水曜日が祝日にあたる場合は翌日
問い合わせ先:0558-52-2400
駐車場:あり/無料
URL:https://www.town.nishiizu.shizuoka.jp/kakuka/kankou/kankou/onsen/sawada.html
松崎海岸
堂ヶ島から公共交通で約15分の距離にある「松崎海岸」。約500mの美しい砂浜がある海岸で、遠浅で波も静かなことから子連れにも人気のスポットです。
また周辺の松崎温泉郷には、観光スポットとなっている「なまこ壁の建物」や「長八美術館」があり、周辺散策も楽しめますよ。
住所:静岡県賀茂郡松崎町松崎
堂ヶ島からのアクセス:東海バス「堂ヶ島」バス停より「下田」駅行き乗車−「松崎」バス停下車、徒歩約5分
URL:https://www.town.matsuzaki.shizuoka.jp/docs/2016020500381/
黄金崎クリスタルパーク
堂ヶ島から公共交通で約20分の距離にある「黄金崎クリスタルパーク」。ガラスの原料となる珪石の産地である西伊豆町ならではのガラスのテーマパークです。
ガラスを使った世界中の作品が見られる美術館、ガラスのおみやげ品が買えるショップ、サンドブラストやステンドグラス作りができる体験工房などがあり、見て楽しむだけでなく旅の記念品作りもできるスポットとなっています。
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須2204‐3
堂ヶ島からのアクセス:東海バス「堂ヶ島」バス停より「神田」行き乗車−「黄金崎クリスタルパーク」バス停下車、徒歩約1分
営業時間:9:00〜17:00
※体験受付は16:00まで
問い合わせ先:0558-55-1515
駐車場:あり/無料
黄金崎公園
堂ヶ島から公共交通で約35分の距離にある「黄金崎公園」。高温の温泉水や地熱による変質作用でできた黄褐色の岩肌が、夕陽に照らされて金色に輝くことからその名が付いたといわれています。
美しく輝く岩肌のほかにも、富士山や駿河湾が見られる景勝地となっています。
この岬全体が公園となっていて、芝生公園や展望台もあるので景色を見ながら散策も楽しめるスポットです!
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須3566-7
堂ヶ島からのアクセス:東海バス「堂ヶ島」バス停より「宇久須」行き乗車−「黄金崎クリスタルパーク」バス停下車、徒歩約15分
黄金崎海水浴場
堂ヶ島から公共交通で約25分の距離にある「黄金崎海水浴場」。景勝地の黄金崎に隣接する100mほどの砂浜のビーチです。
岩場になっている場所もあるので磯遊びができたり、すぐ隣に黄金崎ダイブセンターがあるのでシュノーケリングもできたりとさまざまな遊び方ができるスポットです。
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町宇久須2382
堂ヶ島からのアクセス:東海バス「堂ヶ島」バス停より「神田」行き乗車−「黄金崎クリスタルパーク」バス停下車、徒歩約10分
恋人岬
堂ヶ島から公共交通で約35分の距離にある「恋人岬」。岬の先端にある展望デッキからは駿河湾や富士山が見られるビュースポットです。
恋愛パワースポットとしてカップルや観光客に人気で、展望デッキにある愛の鐘(ラブコールベル)を3回鳴らしながら愛する人の名前を呼ぶと愛が実るといわれています。
また駐車場近くにある恋人岬白びわ園では、5月下旬〜6月上旬ごろに白びわ狩りも楽しめます。
住所:静岡県伊豆市小下田3135-7
堂ヶ島からのアクセス:東海バス「堂ヶ島」バス停より「修善寺駅」行き乗車−「恋人岬」バス停下車、徒歩約12分
土肥金山
堂ヶ島から公共交通で約45分の距離にある「土肥金山」。江戸時代から昭和まで鉱物発掘に使用されていて、一時は国内最大として知られる佐渡金山に次ぐ生産量を誇る金山でした。
今では観光坑道として整備されており、当時の発掘風景を電動人形で再現していたり、金山に関する貴重な資料が「黄金館」に展示されています。
展示物の1つである約250kgの金塊は、世界最大としてギネス認定されています。金山ならではの砂金採り体験などもあり、多くの観光客に人気のスポットとなっています。
住所:静岡県伊豆市土肥2726
営業時間:9:00~17:00
入場料金(観光坑道 & 黄金館共通チケット):大人1,000円、小人500円
砂金採り体験受付時間:9:00~16:20
砂金採り体験料金:大人750円、小人650円
堂ヶ島からのアクセス:東海バス「堂ヶ島」バス停より「修善寺駅」行き乗車−「土肥金山」バス停下車、徒歩約3分
旅人岬
堂ヶ島から公共交通で約50分の距離にある「旅人岬」。180度以上のパノラマが広がり、海に沈む夕陽が美しいビュースポットです。
展望台には重岡建治氏によって制作された「家族」というブロンズ像があるほか、季節ごとの日没位置・景観がわかるステンレスプレートもあります。
住所:静岡県伊豆市小土肥
堂ヶ島からのアクセス:東海バス「堂ヶ島」バス停より「修善寺駅」行き乗車−「土肥漁協」バス停下車、徒歩約9分
堂ヶ島周辺はオーシャンビューの温泉宿がたくさん!
西伊豆エリアには、堂ヶ島温泉や土肥温泉、戸田温泉などがあります。沿岸部にはオーシャンビューをうたう宿が多く、眺望も抜群。
客室や露天風呂から、水平線に沈む夕陽をのぞむ、西伊豆ならではの宿泊体験も魅力です。ぜひチェックしてみてくださいね!
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西伊豆エリアのジオサイト「堂ヶ島」は絶景だらけ!
堂ヶ島は、海底火山がつくり出した地形を目で見ることができる貴重な場所です。
また国内でも珍しいトンボロ現象が見られるのも堂ヶ島ならでは。干潮の時間を確認してから出かけるのがおすすめ!
ほかにも魅力的なスポットがたくさんあるので、この記事を参考にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
■伊豆ジオパーク公式ガイドブックあります!
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