【伊豆七不思議】世にも奇妙な7つのミステリーへご案内

伊豆七不思議をご存知でしょうか?病を治した湯、声が反響する岩、海食洞に現れる黄金の仏様、謎が解明されない神池、変わった慣習、嵐を退けた帆柱など。伊豆半島にまつわる世にも奇妙な七つの伝説のことです。今回はそんな伊豆七不思議スポットを巡る旅へとご案内します。

アイキャッチ画像出典:作成 編集部

伊豆の七不思議とは……?

伊豆七不思議(いずななふしぎ)とは、静岡県の伊豆半島に伝わる摩訶不思議な七つの伝説。

 

今回は、そんな伊豆七不思議にまつわるミステリースポットをご紹介。アクセスしやすい順に並べてみました。

①【伊豆市】文豪たちが愛した修善寺にある「独鈷の湯」

修善寺

撮影:編集部

温泉郷が多い伊豆半島の中でも、とくに有名なのは”伊豆の小京都”こと修善寺です。

 

そのシンボル的な存在となっているのが、伊豆七不思議でもある「独鈷の湯(とっこ)」。修善寺温泉発祥の湯とされています。

七不思議にまつわる伝説~空海の心を揺さぶった親孝行~

その昔、空海が修善寺を訪れた際に、桂川(修善寺の中心を流れている川)で父親の身体を洗う少年と出会います。

独鈷の湯

出典:PIXTA

聞けば父親は病を患っているそう。少年の孝行な心に感激した空海は、独鈷と呼ばれる仏具を使い、桂川に温泉を湧き起こします。

 

その温泉に浸かった父親の病はみるみるうちに回復していったそうです。※現在は見学のみ可。入浴は不可。

基本情報

住所:〒410-2416 静岡県伊豆市修善寺
公式HPはこちら
アクセス:

東海道線新幹線で「三島駅」乗り換え、伊豆箱根鉄道(約32分)で終点「修善寺駅」下車
「修善寺駅」からバス修善寺温泉行きで約8分、終点「修善寺温泉駅入口」下車、徒歩約20分

②【河津町】不思議な風習が残る「河津の鳥精進・酒精進」

河津町 桜

出典:PIXTA

伊豆屈指の桜名所で知られる、河津町(かわづちょう)。例年2月上旬~3月上旬ころに見頃を迎え、全国から多くの観光客が訪れます。

 

そんな河津町には、ちょっと変わった風習があります。それは12月18~23日の7日間、鶏肉・酒・卵を口にしないというもの。

七不思議にまつわる伝説~災難を救った小鳥たち~

その昔、この地域には杉桙別命(すぎほこわけのみこと)という武勇に優れた男神がいました。ある日、酒に酔って野原で眠っていると、そこに野火が起こりあっという間に周りを囲まれてしまいます。

 

絶対絶命のピンチに陥ったところ、小鳥の大群が飛んできて河津川から水を運び、火を消し去ってくれた。一命をとりとめた男神は、その後お酒を断ったという。

来宮神社 河津町

出典:PIXTA

その伝説に由来して、河津町では男神が災難にあった12月18~23日の7日間、鶏肉・酒・卵を食べない「鳥精進酒精進(とりしょうじんさかしょうひん)」が今もなお守られています。現在でも、この期間は小学校の給食メニューから鶏肉・卵が外されているのだとか。

 

ちなみにその男神を祀っているのが河津来宮神社(かわづらいみやじんじゃ)、正式名称は杉桙別命神社です。樹齢1,000年を超える大クスの木があり、国指定の天然記念物にもなっています。

基本情報

住所:〒413-0504 静岡県 賀茂郡 河津町 田中153-1

アクセス:伊豆急行線「河津駅」より徒歩10分

③【西伊豆町】”青の洞くつ”で知られる「堂ヶ島のゆるぎ橋」

堂ヶ島 天窓

出典:PIXTA

堂ヶ島は伊豆半島屈指の景勝地。とくに天然記念物にも指定されている天窓洞は、イタリア・カプリ島でみられる”青の洞窟”を彷彿とさせる絶景で有名です。

 

そんな堂ヶ島にも、実は伊豆の七不思議がありました。それが「堂ヶ島のゆるぎ橋」です。心悪しきものが渡ろうすると、橋が自身のように揺れて渡ることができないそうです。

七不思議にまつわる伝説~地震のように揺れる橋?~

その昔、堂ヶ島には墨丸という男を頭とした海賊の一団がいた。ある日、海賊は海沿いの村を襲い、都への調(税)である砂金を奪ってしまう。

 

だが海賊たちが村の薬師堂の前にある橋へ差し掛かったところ、まるで地震のように橋が揺れ、対岸まで渡れなくなったそうだ。

 

仲間たちはつぎつぎと橋の下へ落ちてしまい、最後に残った墨丸はなんとか橋を渡ろうと奮闘するが、突然仁王さまが現れ、薬師如来さまの前に差し出されてしまう。

 

薬師如来さまに説教をされた墨丸は、その後改心して薬師堂の守護に尽くしたそうだ。

基本情報

住所:静岡県賀茂郡西伊豆町堂ヶ島

アクセス:国道136号線から天窓洞へ向かう歩道の途中

 

④【沼津市】岬の先端にある淡水池「大瀬明神の神池」

神社と神池

撮影:編集部

まずご紹介するのは、沼津市の大瀬﨑にある「大瀬明神の神池」です。岬の先端部にある淡水池なのですが、もっとも近いところだと海との距離はわずか15mほど。

七不思議にまつわる伝説~すぐそこに海、なのに淡水の池~

天候によっては海水が吹き込むであろうはずなのに、淡水なのです。その証拠に、水面をみるとコイやフナといった淡水魚が泳いでいます。

境内 ビャクシン樹林

撮影:編集部

また岬全体を覆うビャクシン樹林が作りだす、幽玄な景観も必見ですよ! レポート記事もあるので、参考にどうぞ。

基本情報

所在地:

〒410-0244  静岡県沼津市西浦江梨大瀬329
アクセス:
<車>
東名高速道路・沼津I.Cから約1時間(国道414号線経由)
<電車>
沼津駅南口から直通バス「大瀬岬」下車。※1日2本しか運航していないので要注意。
※詳細はこちら
駐車場:あり(有料)

⑤【田方郡函南町】亡くなった母の声が聞こえる「函南のこだま石」

柏谷横穴群

出典:PIXTA

熱海市と三島市の間に位置する、函南町(かんなみちょう)。町内には多くの史跡が残り、古代人の墓である「柏谷横穴群(かしやよこあなぐん)」は国指定史跡に指定されています。

 

そんな函南町の山中にある「函南のこだま石」。最大高さ4.6mほどの大岩で、石の前で声を発すると反響した、という言い伝えが残されています。

七不思議にまつわる伝説~母の声がこだまする石~

こだま石

画像提供:函南町観光協会

その昔、おらくという母親と息子の与一が二人で暮らしていた。夫が戦に駆り出されていたため貧しい暮らしを送っていたが、村の寺の和尚のすすめで熱海の湯治場へ商いに出掛けるようになる。

 

その道中には大きな岩があり、母子はそこで一休みしていたそうだ。商いも成功し、ようやく暮らしが楽になりかけたころで母親が病で亡くなってしまう。悲しみに暮れた与一は、母と一緒によく休んだ大岩に向って、母を呼び続けた。

 

すると岩の底から「与一よー、与一よー」と、亡くなったはずの母の声がこだましてきた。それから与一は、母の声を聞くために、その大岩に通い続けたという。その姿に心打たれた村人は、その大岩を「こだま岩」と呼ぶようになった。

 

戦後しばらくまでは、こだま石の近くで音(声)が反響したそうですが、別荘地の開発が進むにつれて反響しなくなったそうです。

基本情報

住所:静岡県田方郡函南町平井

アクセス:

<電車>

東海道本線「函南駅」から、車もしくはタクシーで約13分

<車>
東海道本線「函南駅」から国道11号経由で約15分

⑥【南伊豆町】半島の南端にある絶景スポット!「石廊崎権現の帆柱」

石廊崎 先端

撮影:編集部

伊豆半島の最南端に位置している石廊崎(いろうざき)。相模湾と日本一深い湾で知られる駿河湾の、ちょうど境目に位置しています。

 

写真のように、一歩踏み出せば断崖絶壁のスポット。ここから眺める海は、まさに絶景です。

 

そんな石廊崎には、崖にめり込んでいる不思議な神社、石室(いろう)神社があります。この神社の社殿は、千石船(中世紀末~明治にかけて使用されていた大型木造帆船)の帆柱(マスト)を枕に建立されたそうで、その帆柱に不思議な伝説が残されています。

七不思議にまつわる伝説~嵐を沈めた帆柱~

南伊豆 石廊崎

出典:PIXTA

その昔、塩を運んでいた千石船が石廊崎沖で嵐に合い難破しそうになった。そこで「無事に江戸に着いたら、この帆柱を奉納する!」と誓ったところ、一行は無事に江戸へ辿りつくことができた。

 

その帰り道、奉納する誓いを忘れていた一行は再び石廊崎の沖へ出るが、なぜか船が進まなくなった。誓いを思い出した船主は帆柱を切り落とすと、帆柱は波に乗り現在の石廊崎の社殿まで打ち上げられたそうだ。

 

その帆柱は社殿の基礎とされ、目で見ることができます。

基本情報

住所:〒415-0156 静岡県賀茂郡南伊豆町石廊崎

アクセス:

<電車>

「伊豆急下田駅」から東海バスに乗車、「石廊崎港口行き」で約40分、「石廊崎港口下車」徒歩25分

<車>

東名高速 厚木I.Cから小田原厚木道路、国道135号を通って石廊崎

東名高速 沼津I.Cから伊豆縦貫自動車道、函南で136号線伊豆市で国道414号→国道135号で石廊崎

 

※石廊崎の港にある駐車場(1回500円)から、徒歩で約20~25分

⑦【南伊豆町】見れたらラッキー!「手石の阿弥陀三尊」

最後にご紹介するのは、見れたら奇跡ともいえる伊豆七不思議。南伊豆の手石地区にある「手石の阿弥陀三尊(ていしのあみださんぞん)」です。

 

弓ヶ浜の南側、岬の崖下にある阿弥陀窟(あみだくつ)と呼ばれる海食洞があり、ある条件が揃うと金色に輝く弥陀菩薩、勢至菩薩、観音菩薩の三尊が現れるといわれています。

 

そのある条件とは・波の静かな大潮のとき・晴天・正午こと。このような条件の日は年にいくらかもないほか、小船でしかアクセスできません。年に一度、参拝者向けに船が出ています。

七不思議にまつわる伝説~洞窟に現れた仏様~

そんな阿弥陀窟にまつわる伝説は、手石近くで暮らしていた七兵衛という漁師のお話。彼は早くに妻を亡くし、3人の子供を抱えて貧しい暮らしを送っていた。

 

そんなある日、その末子である三平が重い病にかかる。七兵衛は近くの寺で朝夕お祈りし、必死に願掛けをした。すると夢枕に観音様が現れ、「洞窟の海底にある鮑を取り、食べさせなさい」と告げた。

 

七兵衛は小舟で洞窟に入ると、奥から金色の光と共に三体の仏様が現れた。あまりの神々しさに目がくらんだ七兵衛は船底にひれ伏すと、気が付いたときには船の中にたくさんの鮑が投げ込まれていた。帰ってこれを三平に食べさせると、みるみる内に病気が快復したという。

基本情報

住所:静岡県賀茂郡南伊豆町手石

アクセス:海上からのアクセスのみ。阿弥陀三尊を見学するために船の出航期間などは、南伊豆観光協会のWEBサイトをご確認ください。

伊豆の七不思議、行ってみない?

大瀬岬

出典:PIXTA

いかがでしたでしょうか? 伊豆半島に伝わるミステリな7つのスポットをご紹介しました。

 

河津町以外は、この目で実物をみることができます。しかし最後にご紹介した「手石の阿弥陀三尊」は、容易ではありません。が、実際に見られた方もいるようです。

 

まずはアクセスしやすい修善寺や大瀬﨑から訪ねてみてはいかがでしょうか?

 

伊豆七不思議
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IZU HACK編集部
IZU HACK編集部

IZU HACK運営&記事編集担当。伊豆の海、B級スポット、秘境、神社・パワースポット巡りに明け暮れる。現地レポートを中心に読者の皆様にわかりやすく、ためになるような記事製作を心掛けています。