目次
三四郎島とは?
三四郎島とは、静岡県賀茂郡西伊豆町の沖合200mほどに浮かぶ「伝兵衛島(象島)」「中ノ島」「沖ノ瀬島」「高島」という4つの島の総称のこと。
国内でも珍しい「トンボロ現象」が見られるスポットとして有名で、一定の条件を満たすとそれまで海だった場所に道が出現し、歩いて島まで渡ることができるようになります。
この三四郎島という人の名前のような名称の由来は、この4つの島々が見る角度によって3つに見えたり4つに見えたりすることからその名がついたという説と、この地の残る伝説から名付けられたという説があります。
三四郎島には、源氏が再興を狙う1180年(治承4)頃に「伊豆の三四郎」と呼ばれる源氏に仕える若武者が、平家の追求を逃れて隠れ住んでいたとされています。
この「伊豆の三四郎」に思いを寄せる地元の豪族の娘「小雪」が、頼朝の旗揚げ(戦を起こすこと)を伝えようと三四郎島へ渡ろうとしますが、潮が満ちていく勢いは凄まじく波に飲み込まれて亡くなってしまいました。
三四郎島のおすすめポイント!
三四郎島がある堂ヶ島と呼ばれる地域は、ユネスコ世界ジオパークのジオサイト(ジオパーク内の見どころ)に認定されており、火山活動などの地殻変動で作り出された景色を堪能できるスポットとなっています。そんな三四郎島のおすすめポイントを3つ紹介します!
天然記念物にも指定されている珍しいトンボロ現象
普段は海に浮かぶ島に見える三四郎島ですが、干潮になると1番手前にある伝兵衛島までの道が現れ、歩いて島に渡れるようになります。この現象は「トンボロ現象」といい、天然記念物に指定されている国内でも数か所でしか見られない現象です。
また三四郎島のトンボロ現象は全ての干潮時に起こるものではなく、見られるのは潮位が30センチを下回ったときのみ。時期的に発生しやすいタイミングはありますが、海の状況と天候次第なので、とても遭遇するのが珍しい貴重な体験ができるスポットとなっています。
海の中にいた生物たちが見られる磯遊びスポット
トンボロ現象が発生したときに現れる道は、ついさっきまで海のそこに沈んでいた場所なので、そこに生息する生物たちをよく観察できる磯遊びスポットとなっています。
ヒトデやカニ、ヤドカリなどさまざまな生き物を見ることができます。
足場は石がゴロゴロしていて滑りやすいので要注意。サンダルなどは滑りやすく露出も多いので、スニーカーなどで行くようにしましょう。
地殻変動によって出来た景色が見られる
三四郎島では、マグマが固まって出来る柱状節理という珍しい地形を見ることができます。
マグマは冷えて固まるときに体積が小さくなって縮む性質があり、その際に5角形や6角形の柱上に割れ目ができたものを柱状節理といいます。
特に伝兵衛島(象島)は、柱状節理が作る模様が綺麗に見られ、まるでその名の通り象のように見えるスポットとなっています。
三四郎島の基本情報・アクセス
三四郎島への行き方
三四郎島に通じる道は堂ヶ島公園から国道136号に沿って、北に10分ほど歩いた場所にある瀬浜海岸に出現します。
トンボロ現象で出来た道を渡れる時間は、干潮のピークから前後1時間ほどなので、早めに待機しておくと良いでしょう。
めったに見られない現象なので、潮が引いていく光景を見るのもおすすめです!
トンボロ現象が見られるタイミング
トンボロ現象が発生しやすい時期は、3月〜9月頃までで10月〜2月はほとんど見られる機会がないといわれています。
西伊豆町役場の公式サイトでトンボロ現象が発生する目安が公開されています。ただしあくまで目安で、実際には海の状況や天候によって変動するのでご注意ください。
2023年度のの潮見表はこちら。
基本情報・アクセス
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科
アクセス:
【公共交通の場合】伊豆急行「蓮台寺」駅より東海バス「宇久須」行き乗車−「瀬浜」バス停下車、徒歩約4分
【クルマの場合】伊豆縦貫自動車道「月ケ瀬」ICより約60分
駐車場:あり/無料
URL:https://www.town.nishiizu.shizuoka.jp/kakuka/kankou/kankou/tombolo.html
三四郎島へ行った人のクチコミは?
三四郎島へ訪れた方はどのような印象を受けたのでしょうか? 実際に行った方のクチコミをチェックしてみましょう!
干潮時をよく調べて行く必要があります。しかし、普段は海の中にある場所が潮が引くと道ができて、歩いて三四郎島まで行くことが出来ます。また、意外にもGWにも関わらず、人が多くなく、近隣にも駐車場スペースが多少あります。
というのも、川原のようなゴロゴロした大小の石が難点。サンダルや革靴では絶対に無理。ただし、小さな蟹や巻貝、ヤドカリが海の中から顔を出してくれるので、子供達がおおはしゃぎでした。
事前に下調べ、準備をきちんとしていけば楽しめる事、まちがいなし 出典:じゃらん
瀬浜海岸のトンボロ現象を見に来ました。しかし、残念ながら潮の関係でトンボロ現象は見れませんでした。(干潮時間を事前に調べて行けばよかった…)
でも景色が良い場所なのでいつ来ても良いかと思います。 出典:じゃらん
景色の良さに加えて、カニやヤドカリが多く見られたという磯遊びも好評のようでした。またクチコミでも足場が悪いので注意が必要という意見が見られました。
また干潮の時間が合わずに渡れなかったという声も……貴重なトンボロ現象を見たい方は事前に干潮時間をチェックしておきましょう!
三四郎島の周辺にあるおすすめスポットを紹介
三四郎島のある堂ヶ島周辺は、ユネスコ世界ジオパークのジオサイトの1つ。周辺一帯が地球の地殻変動によってできた自然そのままの景色を楽しめるスポットになっています。
そんな三四郎島の景色をより楽しめる周辺のおすすめスポットを紹介します!
堂ヶ島
三四郎島から徒歩10分の距離にある堂ヶ島は、伊豆随一の景勝地として知られています。
写真のように洞窟の天井に穴が空いた「天窓洞」という場所があり、差し込む光と澄んだ海が美しい景色を作り出しています。
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科
アクセス:
【公共交通の場合】伊豆急行線「蓮台寺」駅より東海バス「宇久須」行きバスに乗車−「堂ヶ島」バス停下車、徒歩約4分
【クルマの場合】伊豆縦貫自動車道「月ケ瀬」ICより約50分
駐車場:あり/無料
堂ヶ島についてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!
堂ヶ島マリン
「堂ヶ島マリン」は堂ヶ島周辺を巡る遊覧船を運営している施設です。
遊覧船を利用することで、天窓洞を下から見られるなど自然が作り出した複雑な地形を船からじっくりと見てまわることができます。
上から全体的に見渡せる景色とは対象的に、崖や海を間近で見る楽しみ方ができるので、地上の散策と合わせて利用してみてはいかがでしょうか。
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2060
運行時間:
【洞くつめぐり】9:00〜16:30 ※15~20分で不定期に随時運航
【プレミアムクルーズ】(土曜・祭日)11:00、12:00、13:00、14:00(日曜)11:00、12:00、14:00 ※所要時間30分
【ジオサイトクルーズ】(毎週日曜)13:00〜 ※所要時間30分
※季節や天候によって若干の変更あり
料金:
【洞くつめぐり】大人1,500円、子供750円
【プレミアムクルーズ】大人2,000円、子供1,000円
【ジオサイトクルーズ】大人2,200円、子供1,100円
沢田公園露天風呂
堂ヶ島から徒歩で約13分の距離にある「沢田公園露天風呂」。お風呂に浸かりながら堂ヶ島の景色が見られる人気のスポットです。
水平線上に沈む太陽と、真っ赤に染まった周辺の景色を見られる夕陽の時間帯は特におすすめ!
住所:静岡県賀茂郡西伊豆町仁科2817-1
料金:(12才以上)600円(6才以上12才未満)200円
営業時間:(3月〜5月、9月)9:00〜19:00(6月〜8月)9:00〜20:00(10月〜2月)9:00〜18:00
※最終受付は終了の30分前
定休日:毎週水曜日
※水曜日が祝日にあたる場合は翌日
問い合わせ先:0558-52-2400
駐車場:あり/無料
URL:https://www.town.nishiizu.shizuoka.jp/kakuka/kankou/kankou/onsen/sawada.html
貴重な現象が見られる三四郎島に行こう!
条件が揃ったときにしか見られないトンボロ現象や、マグマによって作られた柱状節理など、さまざまな珍しい現象が見られる三四郎島。
他にも青い海や夕陽など、その時々で違った景色が見られる絶景スポットとなっています。伊豆観光の際には、その美しい光景を見にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。
伊豆のおすすめ宿「稲取赤尾ホテル」
三四郎島周辺からクルマで1時間ほどの距離にある「稲取赤尾ホテル」は太平洋をのぞむ高台に建ち、オーシャンビューの客室や露天風呂、さらに無料で入浴できる7つの貸切風呂が魅力の宿です。
お料理はホテルらしい満足の会席メニューに加え、オープンキッチンで板前が提供するおかわり可能のメイン料理と赤尾ホテルの新提案「ダイニング会席」が楽しめます。
住所:静岡県賀茂郡東伊豆町稲取1050
アクセス:
【公共交通の場合】伊豆急行「伊豆稲取」駅より徒歩約17分
【クルマの場合】西湘バイパス「石橋」ICより約90分
稲取赤尾ホテルについてもっと知りたい方はこちらの記事をチェック!
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